埼玉大学研究シーズ集2022-23
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85キーワードライブイメージング、生体膜電位、神経ネットワーク、ゼブラフィッシュゼブラフィッシュ成魚膜電位センサーを発現させたゼブラフィッシュ脳内の様子■?研究概要体の中ではたくさんの細胞が働いていますが、その機能(健康状態)を調べる指標の1つに、生体膜電位があります。たとえば、脳では、神経細胞が発火することで情報を伝えますが、その際には80ミリボルトといったごく小さな膜電位の変化が起きています。この電位変化をとらえることで、脳や心臓といった様々な器官の状態を調べることができます。これまでは、細い電極を体内に入れて記録することが主流でしたが、私たちは、生きたまま非侵襲で記録できる有効なツールとして、「膜電位イメージング」を行っています。近年、細胞の膜電位を明るさや色の変化としてとらえることができる、センサータンパク質(膜電位センサー)の開発が進んでいます。私たちは、この新規膜電位センサーを、体が透明で生きたまま体内を見ることができる、熱帯魚ゼブラフィッシュに用いることで、細胞の活動(健康かどうか)を、ライブイメージングにより調べています。■?産業界へのアピールポイント●生きたまま多数の細胞から同時に、非侵襲に膜電位測定が可能●飼育コストの低く、飼育が容易なゼブラフィッシュを用いた、創薬?毒性スクリーニングな■?実用化例?応用事例?活用例●ゼブラフィッシュ脳機能の、細胞?個体レベルでの膜電位イメージング系を確立(SciRep,どへの展開2018,DevGrowthDiffer,2021)津田?佐知子(ツダ サチコ) 准教授大学院理工学研究科 生命科学部門 生体制御学領域【その他の研究テーマ】●小脳神経ネットワークの動態とその発達機構●脳損傷からの機能回復についての光解析●小脳高次機能の発達メカニズム光で細胞集団の健康状態をしらべる!

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